山の上の視点 2021/3/3


--今日は恐ろしいことがありました。住用の城(ぐすく)を運転していた時のことです。昨日忘れてきたポストカードを配達するためにマングローブパークへ向かう途中でした。あれ?そういえばポストカード持ってきたっけ。ハッ!と短く息を吸い込むように衝撃が走りました。車に積み込んだ記憶が一切ありません。まさか。でも間違い無く持ってきてないことを一瞬で理解しました。少し身震いがしたので車を止め、落ち着こうとゆっくり呼吸をし、念のために配達用のバッグの中を調べました。絶対無いとわかってはいました。昨夜、今度はポストカードを忘れないようにとあらかじめ配達バッグに入れておこうとしながら、でもまさかまた忘れることはあるまいとバッグの横に置いたのを憶えてます。そしてそれをバッグに入れた記憶はありません。だから絶対持ってきてないとわかってはいましたが、無意識下の自分がもしかしたら入れている奇跡があるかもしれない。なので今一度バッグを確認しました。奇跡はありませんでした。昨日はまだすぐ持ち直せましたが、さすがに二度目ともなると気持ちを持ち直すのに時間を要しました。これは笑うしか無い。笑い飛ばすのだ。城の海をiPhoneで撮りながら心を落ち着け、ツイートして笑い飛ばすことにしました。それで何とか持ち直しました。でも今書きながら思い出しても胸がドキドキしています。

--本当はマングローブパークにポストカードを配達した後、そのまま瀬戸内に向かって撮影して帰る予定でしたが、これ以上先に進む意味がなくなってしまったので城で引き返すことにしました。気持ちが揺らいでいるので、動揺を鎮めるのと気分転換を兼ねて、回り道して旧道を通って戻りました。運転はそこそこに、まずはシャッターを切って落ち着きたい。そういう時は好きに一時停止してゆっくりシャッターが切れる旧道がいいのです。昨日、雨の中、山に包まれながら通った今の国道を、今日は山の上の昔の国道から眺めました。視点を変えて見た光を浴びる山肌。新緑と深緑の木々がまるでミニチュアのように可愛く見えました。たまたまですが、目の前の事象をリアルに小さく見られたことは、その時の僕の心にとっても良かったかもしれないなと今ふと思いました。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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