大浜は、名瀬市の西がわにある。市街地からトンネルを二つ抜けて、さらに山を登る。こう書くととっても遠いように聞こえるが、実際の距離はたいしたことない。市街地から車で10分てところだろうか。距離にしても6km程度だろう。

面白いのは、海に行くのに山を登るというとこ。「どうせ下るんでしょ」と思う?思います?。ええ、確かに下ります。でも、山の奥に入っていくという感覚が、山の中に突然海が現れるという劇的な印象を与えるのです。

しかも、この登りがすごい。結構な急勾配で、途中から登坂車線があるぐらい凄い。何せこの奄美大島で2車線だからね。しかも、この登坂車線の始まるところがまた洒落ていて、ウサギとカメの追いかけっこになっている。早い右車線がウサギさんで、遅い左車線がカメさん。大きなカーブから始まるからウサギさんはスピードに気を付けて。ウサギさんが遅い時にはカメさんも頑張って。そして登坂車線が終わりを迎える頃に大浜の入り口が見えてくる。カッチーカッチー・・

 さぁ、右折の合図だ。

「この坂のぼれば、海が見える。」の合い言葉を胸に秘め、僕はもくもくと坂を登った。

しかしながら、登っても登っても海の気配なんてどこにも全然感じられない。

それどころか、高みに上がるほど海から遠ざかっている気さえする。

「この先に本当に海があるのだろうか」僕は不安に駆られた。

不安は気持ちをはやらせ、前の車がやけに遅く感じる。

『ウサギとカメ』だ。僕は迷わずウサギになる。

カメさんに付き合っている余裕はない。

本当にこの先に海があるのか?

今はそれだけが最重要。

カメさんはもう

遥か後ろ

見え


突然
目の前に
入り口が現れた。
「こんな山の上に海が?」

入ると、道はまだ登っていた。

「なーんだ、海なんてあるはずないと思っ

 ・・・・・・ ・  ・  ・   ・   

「海だー!」