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■ソテツジャングルに入ると、中は細い道がいくつも通っている。グニャグニャしたり分岐点があったりと、さながら迷路のようだ。
■ここのソテツは砂地に生えている。鳥取が砂丘でメロンを育てるのなら、奄美は砂浜でソテツを・・・決してそういうわけではないが、砂地に生息するソテツ群としては有数の規模を誇るそうだ。
■確かにいまだかつて中を残さずまわった記憶は無い。それぐらい広い。広すぎて途中で満腹になってしまう。だから毎回中途半端なのだ。
■僕らは見慣れているから深く考えもしないが、ソテツという植物はよく見るとけっこう風変わりな形をしている。幹はガサガサしており、天辺にだけボワッと葉が群がっている。そういえば、南を連想させる植物って皆似たような形をしている。気候と関係があるのだろうか。
■このソテツだが、ちょうど6月の頃に天辺の葉の中心から花を咲かせる。ソテツには雄と雌があり、雄花はラグビーボールを長く伸ばしたような形をしている。対して、雌花は卵を守る巣のようにまるい。そしてどちらの花も黄色。
■ソテツの実は雌花のなかにたわわに実り、「赤いソテツの実も熟れるころ♪」と歌にもあるように真っ赤な実をつける。
■ソテツの実のことをナリと言うが、その実をお粥に入れた「なりがゆ」や、味噌に混ぜた「なりみそ」は今でも作られている。僕は小さい頃になりがゆを食べたことがあるが、味はシンプルで美味しかったと記憶している。お土産としても売られているので機会があれば御賞味あれ。
■ソテツは実だけでなく幹にもデンプンがあり、その昔、奄美が大飢饉におそわれた時に食糧難を救ってくれた植物でもある。
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