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■ 夕陽を見るということ

-- 夕焼けが見られそうだったので小高い丘に登った。見知らぬ土地に来ると夕陽ひとつ見るのにも苦労する。そういえば奄美ではそんな苦労ないな、とふと思った。確かに住み慣れた土地ではあるが、きっと住み慣れていなくても夕陽を見るのにはあまり苦労しないだろう。島だから簡単に海岸に出られるし、西に行けば夕陽はある。いくら大きいといっても島は島。コンパクトでとても動きやすい。そんな奄美から見れば九州は大陸のようなもの。複雑にからみあう道を謎解きをしながら高みを目指す。とにかく高いところに行けば夕陽はあるだろう。そんな安直な考えのもとで。たとえ高みに登ってもそこに雑木林が広がっていたらアウトなのだが、今日はついていた。林が途切れた向こうにちょうど太陽が見えたのだ。嬉しかった。探していた友達にやっとめぐりあえた。そんな気持ちだった。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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